2009年1月12日月曜日

芝居を観に…


友人が出演する芝居を見に行く。
今年初めての鑑賞体験(音楽や映画など含む)。

昨年は、映画と舞台とクラシック(あれは、さらに前年?)
各1回しか行けなかったので今年はもう少し行けたらいいな。
できれば、生身の人間が演じるor演奏するもの。

久々に、ipodでコステロを聴きながら、
さらには久々に西武新宿線などに乗って向かう。

演目は「三日月のセレナーデー天に抗ったある老婆の潰えぬ記憶」
(ウンプ・テンプ・カンパニー第6回公演)


舞台は大正。現在では地下に埋もれてしまった都会の川縁。
そこに暮らす、何かしらバックグラウンドを抱えて生きる人々の物語。

さまざまな場面、人々が重層的に存在しえる世界で、
行動し考え、生き惑う人の姿が胸を打つ。
センチメンタルなのにユーモラス、そして悲しい。

生きることの困難さと不確かさ、醜さ。
世界も人もどんどん変わっていく。
今を、忘れていくのが怖い。
記憶はどこにいくのだろう。

言葉とは何だろう?
書き付けられた言葉だけがそのまま残る残酷。

境遇、運命、宿命、偶然で、
人と出会っては分かれ、人と関係しては離れていき、
いずれは無に戻ってゆく。
そんなようなことを考えながら観た。

私も、誰かに踏み台にされ、そして誰かを踏み台にして、
こうして今あるのだということも改めて考える。

役者さん達も良かったが、演出が面白かった。
どんなに役者が素晴らしくても、台本が素晴らしくても
(配役や美術や音楽も含めて)
演出がその最終的な仕上がりを決める部分は大きいと思っている。
板で造られた交差する通りのセットは印象的だった。

やっぱり刺激を、自分の意志でインプットしに
出かけることは大切だと思う。
摩擦なのか、発熱なのか、爆発なのか、拒否なのか、共感なのかは
出会ってみないと分からないけど、
必ず、自分の中のどこかが変化するから。

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