2010年10月20日水曜日

projectNyxの「星の王子さま」を観る


吉祥寺シアターにprojectNyxの公演
「星の王子さま」を観に行く。
千秋楽で平日昼間なのに満席。

人形劇とかミュージカルとかの要素を加えて、
寺山修司が、独自にアレンジしたもの。

個人的に人形芝居が好きなこともあったし、
中山ラビさんのライブも見たかったので、
頑張って時間を作って出かけた。
ラストのあたりせつなくてぐっときてしまった。

男だとか女だとか、
子供だとか大人だとか
ピュアだとか汚れているとか
そういうすべてを飲み込んだ
カオスのようでありながら、
人が見なきゃなんないものを
いろんな手法で提示していく。

中山ラビさんやカルメンマキさんのステージも
鬼気迫るものがあってかっこよかった。

演劇って年に1〜2回しか見ないのだけど、
その空間に身を置くのはとても好きだ。

演劇そのものが、そのスタイルとか主題とか関係なく、
たとえ喜劇や完璧エンターテイメント作品であっても、

いつもは隠れていた自分の中の空洞とか、
産まれながらの淋しさみたいなものを、
目の前に、突きつけられるもんなのだと、
いつもいつも、つくづく思う。

その、根源的な場所に連れて行って、
しばらくの間、自分を縛り付けられてしまう
装置だ。
そのタフなところを見て、くぐり抜けることでしか、
超えられないものがあるのだ。

演劇を見ることは、時には、
音楽のライブ以上にきつかったりするのは、
そういう力強さが生で迫ってくるからなのだろう。

元気な時じゃないと苦しいし、
何も受け取れない。

とにかく、今回行けて
すばらしい体験になったと思う。
帰ったらぐったりしてしまった。

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