2010年12月29日水曜日

映画「ノルウェイの森」へ。ひとりで。

外でバリバリ活動する最終日。
午前中にジムでヨガとバレエレッスンを受けて、
お昼に仕事の打ち合わせ1件を駅近で済ませて、
新宿へ。

チケット購入していた映画「ノルウェイの森」を見る。
本に出会ったのは、ちょうど登場人物たちと
同じ年齢の頃で既に、その頃の記憶のディテールは
忘れかけていたのだけど。

まるで自分が20歳の頃のような気持ちに、
すっと入っていけたのがすごい。
その頃にしていたシリアスな恋愛のことや、
不確定な未来、希望だけで突っ走れず、
何かしたいのに空回りばかりするもどかしさ、
センシティブな世代ゆえの胸が張り裂けるような苦しさと
同時に存在した、唐突で嵐のような圧倒的な出来事と、
喜び、哀しみ。愛と憎しみ。

そういうものが、ストーリーに重なりながら
ゆっくり記憶から呼び戻されてゆく。

70年代のファッションに身を包んだこともなく、
当時の音楽もリアルタイムで聴いたわけでもないのに、
自分がその中にいた、そんな気がした。

映像、若い世代の発する生と負の力、音楽、すべてが
美しく残酷だ。

私たちは、良きにつけ悪しきにつけ、
この面倒な時代を乗り越えて、
40代になったんだな、と
昔を思って少し(や、結構がつんと)泣いた。

出版から歳月が経ち、よけいなざわつきが去った後に、
こんなにも美しく哀しい映画が作られたこと、
素晴らしいと思った。
一年の最後をしめくくるのにいい映画だった。

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