2010年9月10日金曜日

★トルコへの旅3(8/10)


★8/27の記事の続き



〜ボスポラス海峡クルーズへ




港のある小さな町で育った。
歩いて3分ほどで海岸線に出るので、
幼い頃から上京するまでずっと、
しょっちゅう海に行っては、
座って、その海面や停泊している漁船や、
遠くの船を見ていた。

いつも灯台の光を見て、
信号音を聞いていた。

海の匂いと吹き抜ける風が好きだった。

誰かとも来たけれど、一人で来るときは、
親と喧嘩して小さな家出をしたときか、
何か考え事をしたい時だった。

いつもいつも、
船でどこか別の国に行ってみたいと
夢想していた気がする。

船で海を渡ることに憧れるのは、
父が20代に遠洋漁業の仕事をしていて、
その話を聞いていたせいもあるかもしれない。

いま、船旅をするほどの時間的余裕はないけど、
旅に出るとたいてい、海峡を渡ったり、
河を船で渡ったりする。

ナイル川とかメコン川とかいろいろ。
地元の足である船に乗ることもあるし、
観光用のクルーズ船に乗ることもある。

そういうわけで、イスタンブールでも
ボスポラス海峡をクルーズした。

ここはちょうど、ヨーロッパの文化とアジアの文化が
まじわるところで、この海峡が境界線になっている。

クルーズしながら左右に目をやると、
別の国のように異なった風景に気付く。

というようなことをガイドさんに聞きながら、
船で移動する。
灼熱の下、船の上で、揺れる。揺れる。

こんな風に、
幼い頃に描いた夢がいま自分に起こっていることの奇跡を、
とても不思議に感じる。

もっともっと長く生きたら、きっと、
もっともっとすごいものに出会えるはずだと、
私は、そこに希望を託し続ける。
貧しくて旅なんてできなくなっても、
友達も親もいなくなっても、
必ず、生きていく喜びはあるんだと、
ひとりぼっちで旅に出ると、よくそういうことを考える。

南アフリカ共和国から来た、
子育てを終えたらしい女性グループと話す。
日本ということでかなり、興味を持ってもらった。
どんな国なのかという話や、
ぜひ旅行に来てという話などする。
4人のうち二人は英語が喋れるみたいで、
あとの二人に通訳してくれていた。

途中に寄った「エジプシャンバザール」という
マーケットはかなり面白かった。

絨毯や生地屋、スパイスなどが多いのだけど、
インドやら中国やらの雰囲気と
アラビア文化とヨーロッパがごっちゃになって、
言葉も何でもありだった。

港のすぐそばなので、風が強くて気持ちいい。

試食したりお店の人といろんな話をして
ウィンドウショッピングを楽しむ。

大きな硝子製のランプとか絨毯とか、
雑貨系を買わないかと言われてもねえ。。。
送ってまで欲しいかというと。。。
という感じで自然に後ずさりしながら、
話術にはまってしまわないように巡る。

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